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中身は全部消したので、もう安心ですよね?
そのスマホ、電子マネーの残高は入っていなかったかい?
「初期化すれば安全」は、いちばん危ない思い込みなんだ。
初期化しても消えないものがあるし、初期化してからでは取り戻せないものもある。
スマホを売る・下取りに出す前にやることは、7つあります。
大事なのは順番です。
①電子マネーの引っ越し
②引き継ぎの権利
③バックアップ
④アカウントの鍵
⑤eSIM
⑥初期化
⑦最終チェック。
いちばん怖いのは前半です。
楽天Edyは、手続きをせずに初期化すると、残高を取り戻す方法が公式に用意されていません。
いっぽうでSuicaやPASMOの残高は消えません。
サーバーで管理されているからです。
そして初期化は最後から2番目。
先にやると、かえって面倒が増えます。
※2026年8月時点の情報です。各サービスの仕様・金額は変更される場合があるため、手続きの前に必ず公式ページでご確認ください。
「初期化すれば安全」が危ない理由
スマホを手放すとき、多くの方が最初に初期化をします。
気持ちはよく分かります。中身を消すのがいちばん大事に思えるからです。
ところが、順番を間違えると二度と取り戻せないものが出てきます。
失われるものは、大きく3つです。
お金(電子マネーの残高)、思い出(写真とトーク履歴)、信用(買い取ってもらえない・返品される)。
この記事では、やる順番どおりに7つをお話しします。
① 電子マネーの引っ越し
最初にやるのは、お金です。
古いスマホが通信できるうちにしかできない手続きがあるからです。
SuicaとPASMOは、あわてなくて大丈夫
まず、安心な話から。
モバイルSuicaの残高は、サーバーに保存されています。
JR東日本の案内では、端末を初期化すると、その端末に設定したモバイルSuicaはすべて「預け入れ(サーバ退避)」になります。
そして再設定を行うことで、また使えます。
iPhoneの場合も同じ考え方です。
Appleの案内では、同じApple Accountでサインインすれば、残高ごと復活します。
つまり「初期化したら残高が消えた」ということは、SuicaやPASMOでは起きません。
AndroidとiPhoneのあいだでも、モバイルSuicaは条件を満たせば移せます。
古い端末がAndroidなら、モバイルSuicaの会員メニューから「カードを預ける(機種変更)」。
古い端末がiPhoneなら、ウォレットで対象のSuicaを削除して、サーバーに保存します(この削除は退会ではありません)。
どちらも、Suicaアプリでの会員登録が前提です。
できないのは、異なるOSへの「再発行」です。
故障・紛失などでサーバーに保存できない場合は、退会・払いもどしになります。
PASMOは、AndroidからiPhoneへは移せますが、iPhoneからAndroidへは移せません(退会・払いもどし)。
※2026年9月11日訂正:以前は「OSをまたぐ移行はできない」と書いていましたが、JR東日本・PASMOの案内に合わせて直しました。
楽天Edyだけは、別格に怖い
ここが、この記事でいちばん大事なところです。
楽天Edyの残高は、端末の中にあります。
サーバーにあるSuicaとは、仕組みが違います。
そのため、機種変更の手続きをせずに初期化すると、残高はその端末と一緒に消えます。
救済の道はあります。ただし条件つきです。
楽天Edy公式には、利用停止の申請という手続きがあります。
けれどもマイページにEdy番号を事前登録していなかった場合、取り戻す方法は公式に用意されていません。
申請には事前登録が必要で、そのうえ審査があります。
楽天Edyを使っている方は、端末を手放す予定がなくても、今すぐマイページにEdy番号を登録しておく。
これだけで、万一のときの道が残ります。
なお楽天Edyアプリは新規のダウンロードが終了しており、現在は楽天ペイアプリのEdy機能が窓口です。
iDやQUICPayは「残高ゼロ」でも安心しない
残高がないから大丈夫、とはいきません。
カード情報は、初期化では消えません。
各社の案内でも、初期化の前にアプリからカード情報を削除するよう求められています。
残高の話ではなく、クレジットカードの情報が端末に残るという話です。
アプリを開いて、カードを削除してから初期化してください。
② 引き継ぎの権利
2つめは、あとからでは取り戻せない「引き継ぐ権利」を先に確保することです。
LINEは、アカウントとトーク履歴を分けて考える
ここを混同している方がとても多いところです。
アカウントは戻ってきます。トーク履歴は戻りません。
バックアップをしないまま初期化すると、トーク履歴は復元できません。
やることは、ふたつです。
ひとつはトーク履歴のバックアップ。
もうひとつはかんたん引き継ぎの確認です。
今のLINEは、設定から「かんたん引き継ぎQRコード」を表示して、新しい端末で読み取る方式になっています。
iPhone と Android のあいだで移す場合、通常の引き継ぎでは引き継げるトーク履歴は直近14日ぶんに限られます。
それより前も残したい方は、LYPプレミアムの「プレミアムバックアップ」を、古い端末で先に完了させてください。
大切なやり取りは、先にトーク画面から個別に保存しておいてください。
LINEの引き継ぎだけをくわしく知りたい方は、LINEの引き継ぎ全手順もあわせてご覧ください。
見落としの筆頭は「二段階認証アプリ」
意外なところに落とし穴があります。
Google認証システムなどの認証アプリは、確認コードがその端末の中にだけあります。
初期化すると、コードが出せなくなります。
すると、銀行やゲームにログインできなくなります。
各アプリの移行機能を使って、新しい端末へ先に移してください。
マイナンバーカードの電子証明書
スマホ用電子証明書を入れている方は、もうひとつ手続きがあります。
証明書はその端末に紐づいています。
売る前に失効の手続きをしてから、初期化へ進んでください。
③ バックアップ
3つめは、本体まるごとのバックアップです。
iPhoneならiCloud、AndroidならGoogleのバックアップです。
ここで見落としやすいのが写真と動画です。
同期が終わっているかまで確認して、はじめて完了です。
「バックアップを開始した」ではなく、100%になったのを見てから次へ進んでください。
④ アカウントの鍵
ここからは後半戦です。
売ったあとにあなたの信用が傷つかないための守りに入ります。
買い取りのお店で断られる原因も、ここから先に集まっています。
iPhone|iCloudからサインアウト
設定からiCloudをサインアウトします。
これを忘れて手放すと、次の持ち主の画面にこう出ます。
「iPhoneは、所有者にロックされています」
この状態では、誰にも使えません。
買い取りなら減額や拒否、フリマなら返品を求められます。
Android|Googleアカウントを削除
Androidも同じ考え方です。
設定からGoogleアカウントを削除してから、初期化へ進みます。
残したまま初期化すると、次の人がセットアップを進められなくなることがあります。
Google公式も「削除してから」と案内しています。
Apple Watchとメッセージ
Apple Watchを使っている方は、先にiPhone側からペアリングを解除してください。
iPhoneからAndroidへ乗り換える方は、もうひとつ。
設定のメッセージからiMessageをオフにします。
忘れると、友だちからのメッセージが届かない事故が起きます。
⑤ eSIMは最後
順番がいちばん大事なのが、ここです。
eSIMを消すのは、ぜんぶの中でいちばん最後です。
新しいスマホの回線が開通する前に消してしまうと、電話番号が使えなくなります。
楽天モバイル公式も「お手続き前にeSIMのプロファイルを削除しないでください」と明記しています。
新しいスマホで開通してから、古いほうを消す。この順番を守ってください。
側面のトレイに入ったままの状態で、本体と一緒に送ってしまう事故があります。
中身が入ったまま送ると、戻らないことがあります。
トレイを抜いて、目で見てから梱包してください。
⑥ 正しい手順で初期化
ここまで済ませて、ようやく初期化です。
iPhoneは、設定 → 一般 → 転送またはiPhoneをリセット → すべてのコンテンツと設定を消去。
Androidは、設定 → システム → リセットオプション → 全データを消去(出荷時リセット)。
いまどきのスマホは中身が暗号化されています。
正規の初期化をすると、中身を取り出すことは、まずできません。
かなり古い機種だけは例外なので、心配な方は上書き消去までやってくれるお店を選ぶ手もあります。
⑦ 売る直前の最終チェック
最後は、売れる状態かどうかの確認です。
ネットワーク利用制限を調べる
電話アプリで *#06# と打つと、製造番号(IMEI)が表示されます。
これを携帯各社の公式サイトで調べると、ネットワーク利用制限が◯△✕で分かります。
| 判定 | 意味 |
|---|---|
| ◯ | 問題なし。そのまま売れます |
| △ | 分割の支払いが残っている状態。減額されることがあります |
| ✕ | いわゆる赤ロム。大手の買取店では売れません |
売る前に◯かどうかを確認してください。
画面ロックを解除しておく
画面ロックや指紋の登録が残っていると、査定で止まります。
解除してから持ち込むと、お断りや減額を避けられます。
+α いま、どこで売ると得か
7つが済んだら、最後は売り先の話です。
携帯会社の下取りは、現金ではありません
キャリアの下取りはポイントでの還元です。
手軽なぶん、額は控えめになりがちです。
Appleは下取り額を引き上げました
2026年8月、Appleが下取り額を一斉に引き上げました。
いちばん高いモデルで、最大135,000円です(引き上げ前は129,000円)。
新品が値上がりしたぶん、手放す側の受け取りも上がっています。
※2026年8月時点。金額は状態・時期・モデルによって変わります。実際の額は査定でご確認ください。
買取専門店とフリマ
状態のいい端末なら、買取の専門店がさらに上をつけることもあります。
フリマは上限が高いかわりに、10%前後の手数料と、発送やトラブル対応の手間を自分で背負う方式です。
ノジマのスマホ買取![]()
集荷の梱包材と送料は店の負担。査定額に納得できないときの返送料も店の負担で、振込手数料はかかりません。
モバゾウ![]()
スマホ・iPhone・iPadの宅配買取。集荷に来てもらえます。
※送料や手数料の条件は2026年10月6日時点の各公式ページによります。申し込み前に必ず公式でご確認ください。査定額は端末の状態と時期で変わります。
使わなくなったスマホを売らずに活かす方法は、眠っているスマホの使い道10選にまとめています。
▶ この記事の元になった動画はこちら(実際の画面を見せながら、やる順番どおりに解説しています)
よくある質問
Q. もう初期化して発送してしまいました。手遅れですか?
A. あとから打てる手が残っているものもあります。
楽天Edyの利用停止申請や、Suicaの再発行などです。
あきらめる前に、各サービスの機種変更や紛失のページを確認してください。
Q. Suicaの残高は本当に消えませんか?
A. サーバーで管理されているため、再設定で使えるようになります。
AndroidとiPhoneのあいだでも、会員登録などの条件を満たし、古い端末で機種変更の手続き(Androidは「カードを預ける」、iPhoneはウォレットから削除)を済ませれば移せます。
ただし異なるOSへの「再発行」はできません。故障・紛失などでサーバーに保存できない場合は、退会・払いもどしになります。
また受け取りのタイミングに条件がある場合があるので、公式の案内をご確認ください。
Q. 初期化すれば、写真は完全に消えますか?
A. いまどきの機種は中身が暗号化されているため、正規の手順で初期化すれば、中身を取り出すことはまずできません。
かなり古い機種は例外です。
Q. どれから手をつければいいですか?
A. ①電子マネーからです。
古いスマホが通信できるうちにしかできない手続きがあるためです。
初期化は、あくまで後半に置いてください。
Q. 下取りと買取店とフリマ、結局どれがいいですか?
A. 手間を取らないなら下取り、受け取る額を取るなら買取店やフリマ、という分かれ方です。
フリマは手数料と発送の手間がかかるぶん、上限は高くなります。
ご自身が「手間」と「金額」のどちらを優先するかで選んでください。
まとめ
- やる順番は
①電子マネー
②引き継ぎ
③バックアップ
④アカウントの鍵
⑤eSIM
⑥初期化
⑦最終チェック - 楽天Edyは別格。マイページにEdy番号を登録していないと、取り戻す方法が公式にない
- SuicaとPASMOの残高は消えない。ただしOSをまたぐ移行はできない
- LINEはアカウントは戻る/トーク履歴は戻らない。OSをまたぐと直近14日ぶんだけ
- iCloudサインアウトとGoogleアカウント削除を忘れると、次の持ち主が使えない
- eSIMは最後。新しいスマホが開通してから消す
- 売る前に◯△✕と画面ロックを確認。SIM・SDトレイの抜き忘れにも注意
査定に出す先の例(宅配買取・PR):ノジマのスマホ買取
/モバゾウ![]()
※7つを済ませてから。条件は2026年10月6日時点の各公式ページをご確認ください。
先にやってしまうと、お金も思い出も取り戻せなくなる。
今日の要点はひとつ。
順番どおりに、ぜんぶ済ませてから査定へ。
これだけで、損も、トラブルも避けられるよ。
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